RIPARIAN.F.DOGS

ライパリアン.エフ. 〜ちゃこの日常〜

タイプの違い

ドイツ系,ドイツタイプ,ドイツ純血、イギリス系,イギリスタイプ‥‥同じダックスフンドをこのように分類して呼ぶことがあります。これらは一体どういうことを差しているのでしょう?


○○○系は,由来や時間に沿った流れを示すと考えます。つまり,ドイツ原産国由来の犬,またその系統‥という風に捉えられます。なので,ドイツ系,イギリス系と言った場合,由来の違いを示しているのであり,形態,性質など,いわゆるタイプの違いを必ずしも明示していることとは違います。


純血とは、血統書を持つ同じ犬種の雌雄から生まれたことを示します。ダックスフンドの血統書を持つ犬はすべて純血と言えます。ドイツ純血と言った場合、ドイツ原産国由来の犬,またはその系統で生まれたダックスフンドであるか、ドイツテッケルクラブの繁殖基準、またはFCI(国際畜犬連盟)スタンダードに沿って繁殖されたダックスフンドと捉えればよいのでしょうか。どのような条件を満たしていれば、ドイツ純血とするのか‥‥明確な定義はありません。


最後にタイプについて。まず,ジャパンケネルクラブにより発刊されている「全犬種標準書」には,ダックスフンドのタイプというものは記載されていません。タイプとは,形,性質,働きの違いによって区別されるものです。 ダックスフンドは,犬種標準(スタンダード)によって規定されているため,同一の基準です。そういった意味でタイプの違いはないと考えます。


しかし、KC(イギリスケネルクラブ),AKC(アメリケネルクラブ),JKC(ジャパンケネルクラブ)などの国によって,犬種標準(スタンダード)の記載が若干異なる部分があります。また、日本はFCI(国際畜犬連盟)加盟国ではありますが、FCIスタンダードとJKCスタンダードがまったく同じという訳ではありません。FCIスタンダード改正があっても、JKCスタンダード改正までにはタイムラグが生じることこともあります。
このため,国によって作出されるダックスフンド像が異なり,姿,形が異なるように見える群集を区別するために便宜上,○○系,○○タイプという言葉が使われていると考えます。
また、犬種標準(スタンダード)は,その犬種の基準像を記述したものですが、人により解釈の幅がでます。例えば、同じドイツ由来のダックスフンドであっても,繁殖者の数だけそれぞれのダックスフンド像があり,様々なタイプが存在するとも言えます。



解釈の余地があるにせよ,犬種標準(スタンダード)が元にありダックスフンドの繁殖が行われています。ドイツタイプの子は足が長い,イギリスタイプの子は足が短い‥というふうに、系統の異なる個体による差異を見つけるのではなく,照らし合わせるべきは犬種標準(スタンダード)とであると考えます。