RIPARIAN.F.DOGS

ライパリアン.エフ. 〜ちゃこの日常〜

ダックスフンド部会報を読んで

2010年4月にダックスフンド部会報が発行されました。ダックスフンドのブリードスタンダードの改正がトップ記事となっていました。繁殖において,ブリードスタンダードをよく理解することはとても大事です。そのブリードスタンダードが改正される‥‥やはり多くのブリーダーさんにとって重大な関心事だと思います。


改正内容について特に注目されているのかな?と感じた箇所は,サイズバラエティのことと,体高と体長の比率のことです。
サイズバラエティについては,JKCから毎月届くガゼットにも以前から公示されていましたね。

    • サイズバラエティについて
現行
【スタンダードダックスフンド】
体重9〜12kg
【ミニチュアダックスフンド】
生後15ヶ月を経過した時点で測定し,胸囲35cmを理想とする 体重5kg以下
【カニーンヘンダックスフンド】
生後15ヶ月を経過した時点で測定し,胸囲30cm以下 体重3.2〜3.5kgを理想とする
2010年7月1日から以下のように改正
【スタンダードダックスフンド】
胸囲35cmを超える 体重約9kg
【ミニチュアダックスフンド】
生後15ヶ月を経過した時点で測定し,胸囲30〜35cm
【カニーンヘンダックスフンド】
生後15ヶ月を経過した時点で測定し,胸囲30cm以下

ミニチュア,カニンヘンから体重の標記がなくなり,3バラエティを胸囲という1つの指標で区分することですっきりしました。また,体重標記がないからといって体重は何kgでもよくなったということではありません。カニンヘン,ミニチュア,スタンダードは1つのブリードスタンダードにより規定されているので,胸囲と体重にはそれなりのアロメトリー関係があると考えれば良いのかなと思います。


    • 重要な比率
現行
胸深は体高の3分の2である
2010年7月1日から以下のように改正
地面から胸底までの距離は体高の約3分の1である
体高:体長=10:17〜18

体高と体長の比率に関して,原産国ドイツで10:17〜18に改正したということをうけ,FCIに加盟する日本においてもそれに準じたものとなったようです。改正の理由については,ダックスフンドにおける背中の疾患,長すぎる胴の個体が多くなっている現状を改善するためのようです。部会報では,数値に過剰に反応することにより,地低く,短脚で,体長は長い‥‥というダックスフンドらしさが失われるのでは‥という危惧もなされていました。しかし,狩猟犬であるダックスフンドが長すぎる胴により,その本来の機能を発揮できなくなるようではいけません。また,ダックスフンドに関わる多くの人達は,ダックスフンドといえば胴長短足‥と一言で特徴をあげられるその不思議な容姿に愛着があるのだと思います。なので,この数値の改正だけでダックスフンドらしさが失われてしまうのでは‥と過度に心配する必要もないのかなと思うのでありました


部会報には,BOB犬の審査短評も記されるようになりました。

ベルタ:サイズ良く,バランスのとれた犬で,歩様も安定している‥とな
ふ〜ん,へ〜‥‥‥。言語化って難しいね‥‥。
ショーの結果は,ジャッジによって異なったりします。評価するという行為は,ジャッジの主観がふんだんに含まれるので結果が異なってくるのも当然です。評価された犬がどういった点で優れていたのか?ジャッジはどういう所に注目して最終的にその結果を出したのか?これをみなに分かるように言語化することは,いち繁殖者にとってとても重要です。自分以外の人に評価されることで,自分の取り組んできた繁殖に対する評価を客観的に知ることができるようになるのですから。また,部会報に評価を記すことで,多くの人達がダックスフンドの評価軸を共通認識し,ダックスフンド全体の犬質向上につながるのでは‥と思いました。
なので,今回の短評を読んで,評価を言語化するということの重要性を感じました。良い点も悪い点も評価できること,もちろん批判とならないこと,犬から受けた印象を言語として表すこと‥‥難しいっすね。

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