ベルタさんのメラノーマ について書いておきます。
11〜12才の高齢犬で見つかることが多い。唇や頬の粘膜、上顎や下顎の歯肉、舌、口蓋などに発生する。悪性黒色腫となってはいるが、黒くないものもある。進行ははやく、リンパ節や肺への転移も多い。予後はよくない。
ステージ別の手術した後の生存期間中央値。
ステージⅠ：17〜18ヶ月
ステージⅡ：5〜6ヶ月
ステージⅢ：3ヶ月
ステージⅣ：1ヶ月（手術は適用できない）
未治療の場合65日（ステージごとの記載なし）
生存期間については、論文によって若干異なることもあります。とりあえず目安として記載します。
あまり見せたいものではないですが、ベルタさんのメラノーマ の写真と見つけるまでの経緯などを載せておきます。みなさんの参考になれば‥。
ベルタ。14才9ヶ月。上の歯茎の黒い部分がメラノーマ です。
13才までは全部の歯を保っていたベルタさんですが、14才になってからは歯茎が腫れたり、2本ほど抜けたり、歯周病が進行していました。歯ブラシを嫌がることも増えました。
最初、歯茎が少し腫れているのかな？と思いましたが、それが歯に被さるように広がってきたので、腫れとは違うと気付きました。色に関しては、広がってきてからくっきり黒くなったように思います。膨らむというよりは、歯茎に張り付くように広がっているという形です。いわゆるイボみたいな球体ではありません。
もう2ワン、参考までに載せます。
↓ウル。
とにかく色素が濃くて唇、歯茎まで真っ黒。ここまで真っ黒のダックスは少数だとは思いますが、口の中に黒く色素があるのは普通だと思っていました。膨らむまで見逃した原因はここにもあるのかなあ‥。
↓イースの舌斑。
いわゆるホクロですね。むしろこちらの方がメラノーマ ？って思っちゃいます。違いますけど。
病院の先生から言われたのは、見た目として膨らむ前からガン細胞はもう増殖しているそうです。単純に色だけでは判断できない、膨らんできてやっとおかしい？と気付く‥ということが多く、すでにステージが進行している場合も多いそう。ベルタさんは、これでもまだ発見が早い方みたい。これが上顎の内側だったら、舌の奥だったら、舌に隠れた下顎だったら気付くのはもっと遅かったかもしれない。
口腔内メラノーマ を早期発見するには、とにかく口の中をよ〜く見る！としか言いようがありません。
